2011年01月18日

私が受賞した理由 行村さんにインタビュー!!

お疲れさまです。
編集Sです。

さて、
以前から予告していた
マンガ制作の極意を聞く
マンガ家さんへのインタビュー。


今回お話をうかがうのは
ギャグマンガ界の次代を
いい感じに担ってくれるであろう
期待の新人、
『ハンパないすでぃ』の
行村行成さんです!


第1回『このマンガがすごい!』大賞、
編集長イチオシ賞を受賞した
『ハンパないすでぃ』は、
わずか2ヵ月で描かれた
そうですが、
一体どうやって描かれたのでしょうか?

以下、インタビューです!
さっそくいってみましょう!-------------------------------

(編集S)昨年末に「旅に出ます」とメールをくださった
    現在放浪中の行村さんですが、
    今はどこの国で何をしていますか?

(行村さん 以下、青字)
 バンコクのゲストハウスでどっかの電波を拾いながら
 メールチェック中。
 ここはバックパッカー20年、30年プレーヤーも
 長く居座る安宿で一泊300円程度。
 バンコクへは友達の結婚カウントダウンダンスパーティーへ
 参加するため大晦日から来ている。

 明日から摩訶不思議の境地インドへ。
 予定はまたタイへ戻り、
 友人の情報をたよりにコチャンという島の
 ヒッピーコミューンへ寄って、
 台湾の友人の所を経由して帰国。


(編集S)忙しくも楽しそうな旅程ですね~。
 ところで、『ハンパないすでぃ』の元となった
 投稿作『イージー・リーディング』の原稿の制作期間は
 約2ヵ月だそうですね。
 これは応募規定が100ページであることを考えると、
 かなり驚異的なペースだと思います。
 短期間で100ページもの原稿を描けた秘訣や、
 そのためのモチベーションの上げ方を教えてください。

 楽しむしかないですね。
 皆さんエロい事考えるでしょう。
 どんな忙しくても疲れててもわりと考えてるでしょう?
 その気持ちでやればいいと思います。
 もっとわかりやすく言えば
 楽しいとき=エロ
 悲しいとき=エロビデオ
 そういう気持ちってわかりますよね。


(編集S)悲しいとき=エロビデオ、
 っていうのがよくわかりませんが(笑)、
 とにかく自分にとって楽しいこと、感じることを、
 ひたすら描くってことですよね。
 確かにエロいことを考えているときの
 妄想力とエネルギーを
 創作に回せれば、締め切りまであと2ヵ月でも
 なんかできちゃいそうな気がします。

 あと信頼できる読み手を獲得する。
 できたらすぐみせる。


(編集S)そういえば行村さんは、投稿作を編集部に
 郵送した後、それらをコピーして、友人数十人に
 プレゼントしたんですよね。
 その際にもらった意見を、
 受賞作をコミックス化するときに活かしたとか。
 人の意見を素直に聞くことができて、
 それを作品作りに活かすことができる柔軟さは、
 プロとしてやっていく上では不可欠だと思います。
 
 でも、あまりに人の意見を聞こうとすると、
 描くときに迷ってしまいませんか?
 

 描く前はいろいろたくさん考えるだろうけど、
 描くときはほぼ無心。
 描き始めたら終わるまで
 あまり余計な事とかは考えない。
 あのときこうしとけば……とか、
 あのこ今どうしてるかな……とか。
 あと自分の作品はきっと素晴らしいものである、
 と信じる事。
 それしかないかも。


(編集S) 自分の作品について、入賞した理由は
 どこにあると思いますか?

 オリジナリティ。

(編集S)受賞作となった『イージー・リーディング』や、
 それに修正・加筆した『ハンパないすでぃ』ですが、
 それらの作品のネタは、どんなところから発想を
 得ましたか?

 日常に感じる違和感や、滑稽さ等。
 歴史書なども参考に、
 人がもつ普遍のダサさをテーマにしている。


(編集S)マンガを描いていて、一番楽しいことは
 なんですか?

 イメージが形になり、人の反応が知れること。
 描いてるときより、
 もちろん読んでもらってるときの方が良い。
 その時は自分が漫画を描いてる事など
 とっくに忘れている。


(編集S)受賞して、一番印象深かったことを教えてください。

 もちろんコミック化されて店頭に並んだ瞬間でしょう。

(編集S)では最後に、第2回への応募を考えている方へ、
 メッセージをお願いいたします。

 受賞すればいきなりコミック化なんて
 ありえないような賞だと思います。
 おかげで僕も今こうして印税旅行に来てるわけです。
 一般的なガチガチしたマンガ道ではなく、
 もっとカジュアルに、例えば放浪中の人とか、
 そういう人にオススメです。
 意外な人の意外なマンガ、
 そういうのがこの賞にふさわしかったりする
 かもしれません。
 王道をいきたければ他でもいいと思うし、
 マンガよくわからないけど俺のは絶対おもしろいはず!
 宝島社ならわかってくれる!
 そんな人はとりあえず送ってみましょう。
 スタッフの方たちも明るく楽しく運営されてますし、
 何と言うかホントに
 皆で作り上げるお祭りのような賞ですよ。


(編集S)意外な人の意外なマンガ、いいですね!
 王道だって当然いいわけですが
 (王道が面白く描けるなんて、
  それは本当に素晴らしいことですから!)、
 どちらにしても大切なのは、 
 自分が面白いと感じるものを、
 ノリと勢いで描く……ということかもしれません。
 それがオリジナリティを生み出すことに
 繋がるのではないでしょうか。
 もちろん〝読ませる〟ための構成も重要ですが、 
 まずはオリジナリティがなければ、
 読んでいても面白くありません。
 「勢いでこんなの描いちゃったけど、
  どうかなー?」という作品、大歓迎です!

 第2回『このマンガがすごい!』大賞
 締め切りの3月15日まで、
 あと2ヵ月
を切りましたが、
 応募を考えてくださっているみなさんには、
 行村さんのように、
 自分の中をエロを突き詰めるような気持ちで(笑)、
 楽しんで描いていただければうれしいです。


 そして、
 旅の途中に、貴重なお時間をくださった
 行村さん、ありがとうございました!

 次回は
 『ワラビモ』のミカミ イズミさんに、
 創作の極意を聞きますよー!

 (編集者S)
 

konomanga at 02:14│Comments(0)TrackBack(0)

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